Impress Watchの「元麻布春男の週刊PCホットライン」にて、面白い意見がありました。その意見を抜粋します。
薄さの一方で見逃されがちなのは、MacBook Airの重量が1.36kgあること。国産の超低電圧版CPU搭載モバイルノートに比べると明らかに重い。その理由の一端はデザイン性を重視した筐体にもあるのだろうが、より本質的な理由は採用したCPUにありそうだ。
いまのMacはある程度の性能は必要ということでしょう。
薄型・軽量ノートのMacBook Airでも、その基本線ははずさなかった、と。
もっともこの1.36kgの重量、私は重いとは思いません。
液晶のサイズが13.3インチで、しかも剛性確保の目的か左右にベゼルが広く、液晶自体との間で隙間があります。比べるべきはLet's Note Yシリーズで、Yシリーズは1.5キロ前後あります。むしろ、よく頑張ったといえるでしょう。
バックライトキーボードもそのまま搭載しているのがすばらしい。
ダイの仕様は65nmプロセスによる低電圧版プロセッサ、L7500(1.6GHz)およびL7700(1.8GHz)相当のものだと思われる。これを通常より小さなパッケージに封入したということで、呼称はCore 2 Duo SL7500およびSL7700といったところだろう。
(中略)
超低電圧版を採用すれば、ヒートシンク/ファンをさらに小型化することが可能だし、ひょっとするとファンレス化もできたかもしれない。当然、軽量化も可能だったハズだが処理性能は低下する。このあたりのバランスをどう考えるかは、メーカーの考え方しだい、というところだ。
フォントが綺麗で重いMac OS Xを快適に動かすには、相当のCPUパワーが必要、と暗に言えるのではないでしょうか。
Macの過去の歴史を見ると、CPUの性能を犠牲にしてもモビリティという思想はとってこなかったことが分かりますからね。
さらに評価が分かれそうなのは、MacBook AirのI/O機能が著しく制限されていることだ。無線LANとBluetooth 2.1+EDRを除くと、利用可能なのはUSB 2.0ポートが1基とディスプレイ出力用のmicro DVIポート、音声出力のヘッドフォン端子のみで、有線LANポートやメモリカードスロットも存在しない。ある意味でMacのシンボルでもあった FireWireポートさえ、MacBook Airではついに省略されてしまった。
正直私はモバイルノートにはあまり端子はいらないと思っている派です。だから逆に歓迎ですね。無線LANをベースにしてサブとして使う機種と言えます。
筆者は、どちらかといえばバッテリ駆動時間より処理性能を重視する、日本では異端に属する人間だが、その観点から見るとHDDが1.8インチな点が辛い。低電圧版CPUに1.8インチHDDという構成は、ThinkPad X41のパターンだが、現行のX60/X61でHDDを2.5インチに戻させた? 日本のユーザーの心をくみ取って欲しかったところだ。もう1つのオプションであるSSDは容量が足りない上、価格が跳ね上がってしまう。
これには「同感」ですね。
HDDを1.8インチにするには超小型でないと説得力がない。
iPod classicより一回り大きいくらいが限界でしょう。
軽量スペックを追及しすぎて、高コスト低スピードの1.8インチHDDを採用するのは問題です。
バッテリーの持ち時間は少ないかもしれません。
「新幹線で書類作成」はしんどく、移動中でなく持ち運び先で作業をする、という位置づけでしょう。
コンセプトは超薄型時代のDynabook SSと似ているのではないか、と。
一番のネックは「値段」だと思います。
MacBook以下の性能のものを、22万以上出して買う価値があるか?
SSDなら40万近くしますからね。
そこに尽きるのでは、と思います。
それでもMac OSを愛する人にとっては、待望の軽量・薄型ノートと言え、大ヒットするのは間違いない、と断言できます。